体にある汗腺(かんせん)とは
体全身にある汗腺(かんせん)は、
皮膚にある汗を分泌する腺のことを言います。
汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の
2種類が存在しています。
そしてもう一つ「皮脂腺」というものがあり、
この3つの汗腺が体臭を発生させています。
エクリン腺の排出する汗について
「エクリン腺」はほぼ全身にある汗腺です。
(「エクリン腺」がない部位は、
陰茎の亀頭、包皮の内側、陰核、
小陰唇、外耳道、爪床、唇などです。)
約1㎠に100個以上あり、
全身に230万個以上あります。
「エクリン腺」から排出される汗は、
殆ど水分でわずかな塩分(ミネラル)を含んでいます。
無味無臭でサラッとしていることが特徴です。
人の身体は体温が上がりすぎた時、
脳が「エクリン腺」へ汗を対外に排出すよう指示します。
すると「エクリン腺」は汗の原料となる塩分を取り込み、
塩分(ミネラル)を体内に戻しながら
熱を含んだ水分を汗として体外へと排出します。
この時に体の表面はベタつく事はありません。
しかし臭いを発生させる悪い汗は、
塩分(ミネラル)も排出する水分(汗)と一緒に、
体外に出てしまい戻れなくなってしまうので
臭いを放つ悪い汗になってしまうのです。
アポリン腺から出る汗は臭い??
「アポクリン腺」は「エクリン腺」より大きく、
毛穴につながっています。
「アポクリン腺」のある部位はへその周り、
脇の下、耳の外耳道、乳首、陰部、
肛門の周りなどの体毛のある限られた箇所です。
頭にはありません。
この「アポクリン腺」が多い人をワキガ体質と言われています。
よく「わきが」に悩まされ手術する人は
この「アポクリン腺」を摘出して直しますが、
何年かすると「アポクリン腺」が作られまた、
悩まさせる方もいるようです。
「アポクリン腺」から排出される汗は
白っぽい色で粘り気があり、
タンパク質・脂質・糖質・
アンモニア・鉄分などが含まれています。
これらの成分が皮膚上の細菌により
分解される腐敗臭を作り出します。
これがワキガ独特の匂いと言われるものです。
肌が潤うのは皮脂腺のおかげ
「皮脂腺」は「アポクリン腺」と同様、
毛穴に開口していて脂肪分を分泌しています。
毛や皮膚を潤し潤し乾燥を防ぐ役目を
果たしているといってよいでしょう。
毛のない部位,例えば手のひらや足の裏にはありませんが,
口唇,包皮,外陰,肛囲などでは
毛をともなわない「独立皮脂腺」をつくってます。
(それぞれ口唇腺,包皮腺,外陰腺,肛門腺と呼ばれています)。
「皮脂腺」から排出された脂肪分は
エクリン腺と混ざり合うことにより皮膚に
薄い膜を張り、肌に潤いをもたらします。
外部から保護する役目をしているということですね。
女性が気にする皮膚トラブルの原因にもなっていて
分泌量が多いと肌がべたつき、
少ないとカサカサ肌になります。
また、皮脂を栄養とする雑菌が皮膚上に増えると
にきび、吹き出物の原因にもなります。
少し厄介なものです。
体臭の原因にも大きく関っていて、
「エクリン腺」と「アポクリン腺」から排出された分泌物に
この皮脂腺の排出物「皮脂」が混ざると
皮膚上の細菌によって分解され、非常に強い
腐敗集を発せさせる様になります。
体臭とは、「汗腺」からの分泌物と皮膚上の細菌によって
作られるものだということです。
体臭の原因はこれだ!!
「皮脂腺」というものは動物性脂肪を
多く摂取するとその働きが
活発になることが判っています。
日本人は古来、体臭はきつくはなかったのですが、
食生活が肉食中心の欧米化することによって、
体質の変化があり、体臭がきつくなったようです。
「汗腺」や「皮脂腺」から皮脂、糖質、
アンモニアなどの栄養分が
増えるとアルカリ腐敗を起こして
臭いにおいを回りにばら撒く様になるのです。
そう考えると、食生活を見直すことも
検討する必要があるかもしれませんね。
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