少々クセが強い歌い方ですが
A Song For You
クセが強いというかアクが強いとでもいうべきなんでしょうが、
これが「Leon Russell」の良い所でもあるんです。
都会の裏通りにひっそりとたたずむ場末のバーで
聞いていると実に味わい深いものを感じます。
この「A Song For You」がリリースされたのは1970年。
52年前のことです。
発表されて当時から、名曲の誉れ高く、
実に多くのアーティストによってカバーされました。
主だったアーティストは、
「アンディウィリアムス」
「カーペンターズ」
「シェール」
「カーメンマクレー」
「ジョーコッカー」
「久保田利伸」
「池田聡」その他大勢。
「A Song For You」という曲は、
R&B的でもあり、ジャジーな面もありながら、
「カーペンターズ」のようなピュアなポップな曲としても
聞くことが出来る名曲です。
それゆえに多くのアーティストが取り上げ、
いささか食傷気味になっているやもしれません。
そしてこの曲を取り上げるアーティストの力量も問われる
難しい曲でもあります。
さらっと歌えばつまらないバラードになりがちだし、
アクが強すぎれば、イヤらしく聞こえるそんな曲でもあると思います。
Leon Russellというマルチなアーティスト
「Leon Russell」は一般受けするアーティストというより
どちらかというとプロがファンになるアーティストでした。
音楽が好きでテレビに出てくるアーティストに満足せず、
自分で何万曲も探し見つけて、聞き込んだアマチュアの方が
好むアーティストでもありました。
また、多くのの楽器を操れる歳のもあり、
アレンジャーとして、プロデューサーとしての才能もありました。
ロック、ブルース、ブギウギ、ゴスペル、カントリー、
ディキシーランドジャズなど、アメリカで奏でられる
あらゆるジャンルの音楽を扱うことのできた天才と言って良いでしょう。
「Leon Russell」を初めて見たのは、
1971年のバングラデシュ難民救済コンサートのライブ映像で、
1970年にデビューしたばかりの「Leon Russell」が、
約10分近くプレーした「 Medley: Jumpin’ Jack Flash/Young Blood」
にぶっ飛んだ記憶があります。
その当時から、アメリカ内のミュージシャン仲間では、
知られた存在だったのでしょうね。
デビューしてからは「カーペンターズ」でヒットした「スーパースター」
「ジョージベンソン」がリリースした「マスカレード」
「ヘレンレディ」の「ブルーバード」等ヒットした曲は実に多い。
そして彼の風貌を決定した長髪は、
2016年11月、74才で逝去されなるまで長かった。
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